エイチ・アイ・エスにTOBされたユニゾホールディングス(※以下、ユニゾHDとする。)の株式を12日に購入しました。
ローリスク・ミドルリターンの投資案件であると考えたからです。


下図の表は、今年3月末時点のユニゾHDの株主構成です。

yunizo1

まずはじめに、上記の株主のうち、TOBに応じない株主および安定株主比率がどのくらいなのかを算出します。

(1) 大株主の第1位のエイチ・アイ・エスの4.79%(※上図では4.52%ですが、その後に市場で買い増しをしていて現在は4.79%)
(2) 大株主の中で、共立、新日鉄興和不動産、日東紡績、須賀工業、興銀リース、東光電気工事の6社は安定株主と考えられます。合計で19.92%です。
(3) 持ち株比率が1.72%未満であるために大株主の状況の表には記載されていませんが、他にもユニゾHDの株を保有している旧日本興業銀行系の会社やユニゾHDの取引先(=その他法人の373人の31.58%に含まれる)が十数社はあって、その合計で3.0%前後はあると考えられます。
(4) 金融機関37人も安定株主です。18.12%です。

上記(1)~(4)の合計で、TOBに応じない株主および安定株主の株主比率は45.83%になります。

次に、個人と外国人の投資家のどれくらいがTOBに応じるのでしょうか。

今年3月末時点では、個人投資家は32,378人(持株比率28.24%)いますが、ユニゾHDの配当と株主優待の魅力を感じて100株のみを永久保有しようと考えている優待投資家はTOBには応じないと考えます。
また、3年保有すると無料でユニゾ系列のホテルに泊まれる優待券が2枚もらえるなど優待利回りが非常に高いため、100株のみを保有し続ける株主がまあまあいると考えられます。
例えば、32,378人のうちの50%の株主(=16,189人)が100株を継続保有するならば、個人の株主比率は4.7%になります。
また、TOB価格3,100円ではユニゾHDの含み資産を考慮するとまだ割安であると考えるバリュー投資家が一定数はいるでしょうし、買値が株価3,100円以上のためTOB価格で売却しても損切りになるから3,100円では売らない投資家もいるでしょう。
そのため、TOBに応じない個人株主の持株比率は6.0%ぐらいにはなると推定できます。

今年3月末時点の外国人投資家145人(持株比率17.22%)の動向については判断が難しいのですが、TOB価格3,100円ではユニゾHDの含み資産を考慮するとまだ割安であると考える投資家が一定数は存在するはずです。例えば、その一定数が25%であるとするならば、TOBに応じない外国人の持株比率は17.22%×25%=4.3%になると考えられます。

よって、上記(1)~(4)の合計45.83%に、TOBに応じない個人6.0%と外国人4.3%と加算すると、TOBに応じない株主および安定株主の株主比率は56.13%になります。
そのため、TOBに応じる株主比率は43.87%になります。

(※実際には、今年3月末時点から約3か月が経過しているため、その3か月間の間の株式売買によって、短期売買を行う個人と外国人を中心に株主比率の変動が生じるものです。しかしながら、その影響を推定することは困難であるため、3月末時点の数字を使って推定しました。)


エイチ・アイ・エスがTOBで買い取る株式の上限は、45%-4.79%=40.21%です。
その一方、TOBに応じる株主比率は43.87%のため、応募者の9割以上はTOBで買い取ってもらえると推定できます。
よって、3,100円よりも低い価格でユニゾHDの株式を購入していれば、9割以上の確率で3,100円で買い取ってもらえるので、わずか数%だけですが利益が出ます。
残り1割未満が買取してもらえずにその後に株価が下落したとしても、買い取ってもらえた9割以上の利益のほうが、その損失よりも多くなります。
よって、ローリスクという結論に達しました。

その一方、ユニゾHDがエイチ・アイ・エスのTOBに反対して、例えば、TOB価格を上回る価格でMBOを実施したり、第三者がエイチ・アイ・エスのTOB価格を上回る価格でTOBを仕掛けるTOB合戦になる可能性が残っています。
この場合、株価3,100円から+10%~30%程度の価格引き上げが期待できます。
よって、ミドルリターンです。

なお、ユニゾHDが増資を選択する可能性もないとは言えないのですが、敵対的TOB反対のためだけの理由では、増資の発行差し止めが濃厚です。
また、例えば、20%程度の希薄化では、必ずしも特別決議を阻止できる33.3%を下回らせることができるとはいえません。よって、増資の可能性は極めて低いと考えます。


以上の理由により、3,100円でTOBが成立した場合には微益、MBOやTOB合戦による価格引き上げが発表された場合には+10%~30%株価上昇が期待できるという結論に達しました。
ローリスク・ミドルリターンといえるのではないでしょうか。


最後になりますが、僕の不動産株や含み資産株、TOBに関する知識と経験の不足から、ここまで書いてきた内容に大きな誤りが存在しているかもしれません。例えば、〇〇〇の理由によりローリスクではなくミドルリスクであるという意見があるかもしれません。その場合は、是非、当ブログのコメント欄で教えてください。
実際に、ローリスクではなくミドルリスクであるのならば、即時、ユニゾHDの株式を全株売却したいからです。