ペッパーフードサービスが14日に2018年12月期の本決算を発表しましたので、主に収益面に着目してファンダメンタルズ分析をしてみます。

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まずはじめに、米国いきなりステーキの撤退・縮小という想定外の発表がありましたが、それ以外は僕の予想していたどおりの着地となっています。

一番注目していたいきなりステーキ事業についてですが、先月24日に書いた「ペッパーフードサービスのいきなりステーキ事業は本当に苦戦しているのか」で予想したとおり、既存店売上高が苦戦していたにもかかわらず4Qも3Qまでと同様に、順調に推移しました。
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なお、上記の数字には、撤退・縮小が決まった米国いきなりステーキの売上高と営業利益が含まれていて、米国いきなりステーキが赤字であったことから利益が押し下げられています。
よって、国内のいきなりステーキだけでみれば、2018年のセグメント営業利益率は10.0%を超えています。
2019年12月期は、米国いきなりステーキの赤字が小さくなるため、セグメント営業利益の増加と利益率の改善につながります

よって、国内のいきなりステーキは、成長鈍化や赤字ということはまったくなく、むしろ成長が今も続いていると言えます。


また、2018年のいきなりステーキ事業の計画は下記の図のとおり、売上高53,656百万円、営業利益4,621百万円でした。

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その一方、2018年のいきなりステーキ事業の実績は、売上高54,132百万円、営業利益5,312百万円で着地しました。

(計画)
・売上高53,656百万円
・営業利益4,621百万円
(実績)
・売上高54,132百万円
・営業利益5,312百万円

したがって、いきなりステーキ事業は、当初計画を売上高が476百万円(+0.9%)、営業利益が691百万円(+15.0%)上振れ着地しました。
また、この数字には当初より赤字が膨らんだ米国いきなりステーキの数字が含まれていますので、国内いきなりステーキだけでみた場合は、さらなる上振れ着地となっています。

よって、いきなりステーキ事業は、会社の計画を上回るほどの好調さであったといえます。
月次売上高が大きくマイナスになって、成長鈍化が叫ばれていたにもかかわらず、一年前に立てた計画より上振れして着地したという結果になりました。


ここまで読んだところで、ひとつの疑問が浮かぶと思われます。
「いきなりステーキ事業が一年前に立てた計画よりも上振れ着地したのに、なぜ2018年12月期決算で営業利益が未達になったのか?」

その答えは、ペッパーランチ事業です。

2018年のペッパーランチ事業のセグメント売上高と営業利益の計画と実績は、次のとおりです。

(計画)
・売上高7,737百万円
・営業利益2,199百万円
(実績)
・売上高7,654百万円
・営業利益1,348百万円

売上高、営業利益ともに未達。
特に営業利益については、計画比▲851百万円(▲38.7%)と苦戦しました。

前述のとおり、いきなりステーキ事業では営業利益が691百万円上振れして着地。
その一方、ペッパーランチ事業では営業利益が▲851百万円下振れして着地。
この2つの事業の上振れと下振れの合計で▲160百万円の下振れになります。

2018年12月期の営業利益は、計画4,033百万円に対して実績3,863百万円となり、▲169百万円の未達となりましたが、これでおおよその説明がつきます。


以上をまとめますと、

ペッパーフードサービスの2018年12月期決算において、収益面に着目してファンダメンタルズ分析した結果は、次のとおりとなります。

いきなりステーキ事業は、月次既存店売上高が大きくマイナスになっているにもかかわらず計画を上振れして着地し、好調に推移した
ペッパーランチ事業は、営業利益が前年並みで着地してほとんど伸びなかったため、大幅未達となった。
米国いきなりステーキは、計画よりも赤字幅が拡大して撤退・縮小が決まった


よって、国内のいきなりステーキは成長鈍化している、大苦戦、赤字になっているなどという意見は完全に間違っています。
きちんとファンダメンタルズ分析をしていない者の戯言にすぎません。
正しくは、ペッパーランチが足を引っ張ったです。
似非ファンダ投資家にはくれぐれも気をつけましょう。