現在発売中の日経マネー2018年5月号のMoney Interview「ぶれない敏腕ファンドマネージャー木村忠央さん」のインタビュー記事の中に共感できるところがたくさんありました。

木村忠央さんは、三井住友アセットマネジメント・シニアファンドマネージャーで、中小型株ファンドと高配当株ファンドの2つを主に運用しています。

考え方が違う2つのファンドを運用するにあたっての頭の切り替えはどうしているのかという質問に対して、次のように答えています。

”僕はそれぞれのファンドで投資手法を定めて、それしか絶対やらないと決めているんです。自分で運用が上手いと思ったことが、本当にないものですから。”

言うは易く行うは難し。
投資手法は多種多様あって、株式投資を続けるにあたって誰もが何らかの投資手法で株式の売買をしますが、自分自身で決めた投資手法をやり続けることは非常に難しいものです。

木村さんはさらにこう答えます。
パフォーマンスが悪いとき、投資家は精神的に追い詰められる。そういうとき、焦れば焦るほど目先の相場に合わせようとする。今、こういうテーマが流行っている、今こういう銘柄が上がっているからと言って、そういう銘柄を買ってしまう。

過去数年を振り返ってみると、バイオ株、ゲーム株、外食株などが記憶に新しいですよね。
でも、相場はそのときどきで主役となる株が変わるものです。それに合わせ続けていれば、つねに後追いになってしまいます。

そして、個人投資家の場合であれば、ある程度負けが込んだ時には一発逆転を狙って、それまでしたことがないような高リスクの取引、例えば一点集中投資や信用2階建て投資を深く熟考することなくしてしまい、冷静になったときには資金の大部分を溶かしてしまい、最悪の場合には株式市場から退場することになってしまいます。

そのため、木村さんは、そういう追い詰められる立場にならないようにすることが大切だと述べています。そのための解のひとつが、「投資手法を定めて、それしか絶対やらないと決める」ことです。


また、次の話がありました。

”多分なんですが、低PERとか、低PBRとか、配当利回りが高いものとか、ごくごく簡単なルールを作って続けると、そこそこ勝てる、長くやればですよ。でも、その間、半年くらいとか、たまに悪い時があるんです。そこは人間、耐えられない。”

僕が今、投資手法のひとつとして、「東証2部新規上場初値買い投資法」を当ブログで紹介していますが、この投資手法は簡単なルールでできています。
過去の実績をみていただくとわかりますが、長くやれば、例えば、1年以上続ければそこそこ勝てています。でも、2017年の場合は、新規上場数がまだ少なかった春頃のパフォーマンスは悪かったですし、まだ始まったばかりですが、2018年のパフォーマンスもマイナスです。ここで耐えられない人が必ずでてきます。ほとんどの人が耐えられない。
ブログで投資手法を公開すると、みんなが真似をすることでその優位性が失われるという意見がありますが、耐えられない人がほとんどだと思っているので、優位性はそう簡単には失われないでしょう。


投資手法を定めて、それしか絶対やらないと決めて、そのとおりに行動する。
少しでも、木村さんの投資哲学に近づけるよう日々精進したいと思いました。

ただ、そのような木村さんでも、相場のストレスで体や胃がぼろぼろになりながら運用をしていると答えています。共感できると同時に、体調不良を経験した身としてはできるだけ相場のストレスを減らすように手を打つ必要があると痛感しています。


最後にもうひとつ、僕が好感をもった木村さんの話を引用して終わりにします。

”(手法を)決めている人というのは、それ以外はその人からすると関係ないんですよ。あっちの銘柄が上がっているねと言っても、僕の世界観と違うところだからいいんですという感じですよね。あれもこれもと、株式市場のいいところばかり追っていても駄目じゃないですか。”