先月、ローリスク・ミドルリターンの投資手法である「東証2部新規上場初値買い投資法」についての記事を書きました。

※過去記事「東証2部新規上場初値買い投資法を実行に移す」はこちら↓
http://cervorosso.blog.jp/archives/1065057252.html


上記の記事では、過去3年分のデータですが、要望にお応えする形で過去10年(2007~2016年)のデータを順次公開しているところです。

昨日は、2007年の「東証2部新規上場初値買い投資法」について書きましたが、今回は2008年の「東証2部新規上場初値買い投資法」について書きます。


〔2008年〕

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2008年に東証2部に新規上場した会社(※マザーズ、ジャスダック市場から東証2部へ市場変更した会社は含まない)は、全部で5社ありました。

その中で、本日までに東証1部指定承認のお知らせを発表した会社は、ニホンフラッシュ、電算システム、内外トランスラインの3社です。この3社についてはお知らせ発表翌日の前場始値と上場初値を比較した株価騰落率をのせています。
その一方で、モリモトは2008年12月25日に民事再生手続きにより上場廃止となりました。上場廃止時の株価は2円です。また、TAIYOは2012年6月12日にTOBにより上場廃止となりました。上場廃止時の株価は249円です。上場廃止となった2社は、上場廃止時の株価と上場初値を比較した株価騰落率をのせています。

2008年は、前年に起きたパリバ・ショック、サブプライムローン問題を発端とした株価下落の余波が続いていました。そのような中、さらなる悲劇が株式市場を襲います。それは、9月に発生したリーマンショックです。リーマン・ブラザーズの倒産をきっかけに世界金融危機が起きて、年初に15,000円台であった日経平均株価は10月には1982年以来の最安値6,994円を記録するなど大暴落します。
(2008年12月末日の日経平均株価は8,859円)
不動産業を中心とした会社の倒産が相次ぎ、株式市場は総悲観になりました。

そのため、2008年に東証2部に新規上場した直後は、上記5社を取り巻く環境は非常に厳しいものでした。
電算システムと内外トランスラインの上場はリーマン・ブラザーズの倒産から約1か月後です。
賃貸物件開発と分譲マンション企画・販売のモリモトは、2月27日に上場してからわずか10か月後の12月25日に民事再生手続きにより上場廃止となりました・・・

5社中1社が民事再生法の適用を申請して上場廃止となりましたが、リーマンショックを乗り越えて生き残った4社の株価はその後に大きく上昇しました。
また、TAIYOは、親会社のパーカー・ハネフィン・コーポレーションによるTOB(株式公開買付)により2012年6月12日に上場廃止となりましたが、TOB価格はプレミアムが加えられた1株250円(買付上限はなし)であったため、初値を大きく上回りました。

以上の結果、2008年の「東証2部新規上場初値買い投資法」のパフォーマンスは、5社単純平均+127.6%となっています

民事再生法の適用を申請して上場廃止となった会社があったとしても、他の会社の株価が大きく伸びることで5社単純平均ではプラスのパフォーマンスになっているという事例ですね。

なお、2008年の「東証2部新規上場初値買い投資法」のパフォーマンスは、確定済です。