先月、ローリスク・ミドルリターンの投資手法である「東証2部新規上場初値買い投資法」についての記事を書きました。

※過去記事「東証2部新規上場初値買い投資法を実行に移す」はこちら↓
http://cervorosso.blog.jp/archives/1065057252.html


上記の記事を読まれたオカさんから、次のコメントをいただきました(一部抜粋)。

今回の「東証2部新規上場初値買い投資法」についてですが、過去三年の実績をもとにミドルリスク・リターンローリスク・ミドルリターンとのことですが2014年以前の実績については検証や考慮はされないのでしょうか?
過去三年だけだと余りにも期間が短い気がするのですが。突然の質問で申し訳ありませんがよろしくお願いします。
(※取り消し線の箇所はオカさんのタイピングミスと思われるため、紅の鹿が訂正しました)


実は、当記事を書く前に過去10年分のデータを調査・検証済みでした。
過去10年分をすべてのせると記事が長くなりすぎると考えて、3年分のみのデータを載せていました。結論から先に書くと、過去10年すべての年においてプラスのパフォーマンスとなっています。

例えば 、リーマンショック後に倒産した東証2部上場のモリモトという会社があるのですが、倒産したモリモトが新規上場した年である2008年でもプラスのパフォーマンスを残しています。

過去10年といえば、リーマンショックが起こる前からのデータで、リーマンショック、東日本大震災、民主党政権時の円高不況、そしてアベノミクスまでを網羅しているため、個人的には信頼度が高い投資法であると考え、この投資法を実行に移そうと決めたということです。

過去3年のみプラスで4年前がマイナスであれば信頼性は低く、この投資法を実行することはなかったです。

今回、オカさんからご要望がありましたので、過去10年(2007~2016年)のデータを順次公開していきます。

それでは、2007年から始めます。


〔2007年〕

nibu2007

2007年に東証2部に新規上場した会社(※マザーズ、ジャスダック市場から東証2部へ市場変更した会社は含まない)は、全部で7社ありました。

その中で、2017年4月21日現在までに東証1部指定承認のお知らせを発表した会社は、アサックス、永大産業、ユニバース、前田工繊、リンクアンドモチベーション、プレサンスコーポレーションの6社です。この6社についてはお知らせ発表翌日の前場始値と上場初値を比較した株価騰落率をのせています。その一方、コンテックは、まだ東証2部にとどまっています。コンテックについては東証1部指定承認のお知らせを発表するまで株価騰落率は確定せず現在進行中のため、現時点の株価(2017年4月21日終値)で株価騰落率を計算しています。

2007年は、7月に日経平均株価が18,000円台で推移していました。
しかし、翌8月にパリバ・ショック、サブプライムローン問題を発端とした株価急落があり、12月末日には日経平均株価が15,307円と大幅下落となった年です。
さらに翌年9月にはリーマンショックが起こり、日経平均株価が10,000円を割るなど株価が急降下で落ちていく厳しい市況でした。
(2008年12月末日の日経平均株価は8,859円。1年半で日経平均株価は約半分になった。恐ろしい・・・)

そのため、2007年に東証2部に新規上場した上記7社を取り巻く環境は非常に厳しいものでした。
7社中3社が2008年に東証1部指定承認のお知らせを発表していますが、パリバ・ショックやリーマンショックで日本株式市場が大きく下落している最中であったため、この3社の株価騰落率はマイナスで終わっています。

しかしながら、プレサンスコーポレーションの株価が約4.2倍に上昇したことで、2007年の「東証2部新規上場初値買い投資法」のパフォーマンスは、7社単純平均+24.5%となっています

株価が上昇した会社の数が7社中2社しかなくても(=2勝5敗)、そのうち1社の株価が大きく伸びることで7社単純平均ではプラスのパフォーマンスになっているという事例ですね。
また、プレサンスコーポレーションを除いた6社単純平均では▲26.2%のため、東証2部に新規上場した”すべて”の会社に投資することの大切さを教えてくれる事例です。

なお、残り1社が東証1部指定承認のお知らせを発表した時点で、2007年の「東証2部新規上場初値買い投資法」のパフォーマンスが最終確定します。