どーも、紅の鹿です。

北朝鮮情勢などの地政学リスクの警戒が続いている株式市場ですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
このような状況では、ファンダメンタルズではなく需給がすべてという意見もありますが、紅の鹿は2017年の投資方針に基づいて株式投資を続けていくのみです。

ということで、本日は、2017年の投資方針に基づき、ミスターマックス(MrMax)のファンダメンタルズ分析及び今後の成長ストーリーに基づいた株式銘柄分析記事を書きます。(※以下、長文になります)




〔分析〕

ミスターマックス(※証券コード:8203)は、東証1部上場の総合ディスカウントストアチェーンです。

一昨日の13日に2017年2月期本決算(※11か月の変則決算)と2018年2月期業績予想を発表しています。
※2017年2月期本決算の詳細はこちら↓
http://www.mrmax.co.jp/corporation/ir/account/archive/pdf/tanshin_2017.pdf
※2018年2月期業績予想の詳細はこちら↓
http://www.mrmax.co.jp/corporation/release/show_pdf.php?id=402


今期(2018年2月期)の業績予想および配当金予想は、次のとおりです。

・売上高: 1,153億円
・営業利益: 22.5億円
・当期純利益: 17億円
・EPS(1株当たり利益): 51.21円
・1株当たり配当金: 16円
・配当性向: 31.2%

現時点(2017年4月14日終値)の株価は420円。
今期予想PERは8.2倍今期予想PBRは0.6倍台配当利回りは3.8%と本決算発表を通過したことで割安感が強まりました。

また、ミスターマックスは株主優待制度を導入していて、1000株以上を6か月以上継続保有していた場合、2月末に2,000円相当の自社プライベートブランド商品詰合せ(※発送は5月)をもらうことができます。
配当金と株主優待を合わせた利回りは4.3%になります。

既存店月次売上高は、7か月連続で前年同月比プラスと好調です。


今回の分析記事では、ミスターマックス(MrMax)の中期経営計画の営業利益と配当利回り・配当性向に焦点を当てます。


(1) 5か年中期経営計画の営業利益

ミスターマックスは、消費税増税前の駆け込み需要の反動減と円安への対応が遅れて2015年3月期に最終赤字に転落しました。そこで、収益改善に向け5か年中期経営計画(2016年3月期~2020年2月期)を策定しました。


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2016年3月期からスタートした5か年中期経営計画は、1年度目の2016年3月期に営業利益5億円、3年度目の2018年2月期に営業利益22億円、最終年度の2020年2月期に営業利益36億円を目指す計画です。

まずはじめに、
5か年中期経営計画の営業利益を順調に達成できているのか、それとも未達であるのかの進捗状況を確認してみます。

(1年度目)
営業利益計画: 5億円
営業利益実績: 15.3億円
結果: 達成

(2年度目)
営業利益計画: 16億円
営業利益実績: 19.3億円
結果: 達成

(3年度目)
営業利益計画: 22億円
営業利益(2018年2月期予想): 22.5億円


1年度目と2年度目は、計画値を上回る数値で着地しています。
進捗状況は良好といえそうです。

3年度目の2018年2月期は、営業利益計画22億円。13日の本決算時に発表された営業利益予想は22.5億円となっていて、中期経営計画の数字とほぼ一致します。

以下から、紅の鹿独自推定になりますが、
2018年2月期の営業利益予想22.5億円は、中期経営計画に合わせただけの保守的な数字であると考えています。
その理由は、次の3つです。

(a) 1年度目、2年度目の2期ともに、5か年中期経営計画の計画数値を上回る数字で着地している。よって、中期経営計画の前倒し達成が続いていることから、3年度目の2018年2月期も計画数値を上振れする可能性が高い。

(b) いちべつしただけではわかりにくいが、2年度目19.3億円で着地、3年度目予想22.5億円となっており、前期比+16.5%の二桁増益予想に見える。しかしながら、2年度目の2017年2月期は11か月の変則決算であったため、そのまま比較しては数字を見誤ってしまう。単純計算にはなるが、2017年2月期が11か月ではなく12か月であったと仮定すると、「19.3億円÷11か月×12か月=21億円」となる。その場合、2年度目の21億円に対して、3年度目22.5億円予想のため、前期比+7.1%と微増益予想にとどまる。

(c) 既存店月次売上高が7か月連続で前年同月比プラスを記録していて、既存店の立て直しが順調に進んでいる。

したがって、(a)、(b)、(c)の3点を考慮すると、2018年2月期の営業利益予想22.5億円は、中期経営計画に合わせただけの保守的な数字であると推定できます。

紅の鹿推定では、3年度目(2018年2月期)の営業利益は25億円前後です。
(※2017年2月期が12か月決算であったと仮定した場合の21億円と比べると前期比+19%になる。)

ついでに、紅の鹿独自推定と会社計画(会社予想)を並べてみましょう。

(3年度目)
営業利益(会社予想): 22.5億円
営業利益(紅の鹿推定): 25億円(※前期比+19%)

(4年度目)
営業利益(会社予想): 非公表
営業利益(紅の鹿推定): 30億円(※前期比+20%)

(最終年度)
営業利益(会社計画): 36億円
営業利益(紅の鹿推定): 36億円(※前期比+20%)

最終年度の営業利益は、紅の鹿推定と会社計画ともに36億円と同じです。
また、紅の鹿推定では、3期平均+20%の増益率となっていて、高すぎない、無理のない、現実的な数字となっています。

以上により、5か年中期経営計画の3年度目(2018年2月期)の営業利益(会社予想)22.5億円は保守的な数字であると考えられます。また、最終年度の営業利益計画36億円は十分達成可能な現実的な数値目標であると考えられます。



(2) 配当利回りと配当性向

ミスターマックスは、長期的に安定した配当を継続することを重視すると同時に、年間の業績に応じた利益還元を実施しています。

5か年中期経営計画がスタートした1年度目の2016年3月期以降の1株当たりの配当金実績および配当性向は、次のとおりです。

・2016年3月期の配当金実績10円 (配当性向33%)
・2017年2月期の配当金実績14円 (配当性向25%)
・2018年2月期の配当金(予想)16円 (配当性向31%)

営業利益の伸びに比例する形で増配が続いていることがわかります。

2017年2月期は配当性向25%となっていて、30%を下回っていますが、これには2つの理由があります。
1つは、2017年2月期が11か月の変則決算であったため、他の決算期より1か月短かったこと。2つ目は、2017年2月期に固定資産の減損に伴う減価償却費の税効果2億73百万円などを法人税等調整額に計上したことにより、当期純利益が押し上げられたことです。
上記2つの特殊要因を除いた場合、2017年2月期の配当性向は30%を超えます。

以上により、5か年中期経営計画の期間中の配当性向は30%以上が維持されると推定できます。



(3) 目標株価

上記(1)、(2)を踏まえた上で、ミスターマックスの3年後の目標株価を算出します。

上記(1)により、5か年中期経営計画の最終年度の営業利益は36億円(※達成可能な現実的な数値)になると推定します。
3年度目の営業利益(会社予想)は22.5億円のため、営業利益は1.6倍になります。

次に、ディスカウントストアチェーンは、株式市場では不人気業界・業種であるため、高いPERは期待できませんし、現実的ではありません。
しかしながら、今期に1996年3月期以来、実に22年ぶりとなる過去最高営業利益更新を目指し、その後も5か年中期経営計画の最終年度まで増益が続く会社であることを考慮すると、PER10倍の評価はされても良いでしょう。
現時点(2017年4月14日終値)の今期予想PERは8.2倍のため、PER10倍まで評価されると株価は1.22倍になります。

よって、3年後に営業利益が1.6倍、PERが1.22倍になると、「1.6倍×1.22倍=1.95」となり約2倍です。
したがって、今から3年後の株価は、現時点の420円から2倍の840円になります。

紅の鹿推定のミスターマックスの3年後の目標株価は840円です。

3年で株価が2倍になるイメージですね。



余談になりますが、配当利回りからの視点も書いておきます。

営業利益が1.6倍になると、1株あたり利益も1.6倍になります。
その場合、配当性向30%で1株あたり配当金は26円になります。
現時点の株価(2017年4月14日終値)は420円のため、3年後の配当利回りは6.2%になります。

もしも、3年後に株式市場の低迷期やリスクオフの進行などによって、PER10倍の評価が受けられなかったとしても、配当利回りが株価を下支えします。

過去に当ブログの「高配当利回り株の先取り投資法」の記事の中で書きましたが、”東証1部上場の高配当利回りの会社の株式は、配当利回り4.0%の水準まで買われる(※配当性向100%以上または今期・来期の業績見通しが減収減益であるなど減配リスクが高い銘柄を除く)”という考え方があります。

東証1部上場のミスターマックスにも当てはまるため、配当利回り4.0%の水準まで買われた場合、1株あたり配当金26円のとき、株価は650円になります。よって、PER10倍の評価が受けられなくても、3年後に株価は+55%上昇します。加えて、3年分の配当金と株主優待を手に入れることができます。


これまで良いことばかりを書いてきましたが、5か年中期経営計画が未達となった場合のリスクを想定しておく必要があります。

例えば、今後、営業利益がほとんど伸びずに3年後の営業利益が今期と同じ22.5億円にとどまる可能性もあるでしょう。中期経営計画は未達です。このとき、株価への影響はどうなるのでしょうか。

ここで株価を下支えするのが、配当利回りです。
3年後の最終年度の営業利益が22.5億円であった場合、1株あたり配当金は16円(※配当性向30%)になります。
配当利回り4.0%が株価下支えラインとして機能するため、株価は400円までしか下がりません。
現時点の株価(2017年4月14日終値)は420円のため、株価下落率は▲4.8%にとどまります。
しかしながら、実際には3年分の配当金を受け取ることができるため、株価下落分を補って、わずかながらプラスの収益をあげられることになります。




長くなりましたので、まとめに入ります。

紅の鹿推定のミスターマックスの3年後の目標株価は840円です。(=年率26%のミドルリターン)

また、5か年中期経営計画が未達となった場合でも、損失額は最小限に抑えられます。(=ローリスク)

よって、ミスターマックスへの投資はローリスク・ミドルリターンであると考えます。



「今、ミスターマックス(MrMax)の株式は買いどきか否か!?」

答え合わせは3年後に。
なお、くれぐれも株式投資は自己責任でお願いします。