決算発表時に配当引き上げ(増配)が発表されていたHSBCの第4四半期配当が先日、確定しました。
(※為替相場との兼ね合いで香港ドルベースの配当額の決定は少し遅れてしまう)



1株あたりの第4四半期配当は、1.628747香港ドルです。

前年の第4四半期配当は1.550027香港ドルであったため、前年同四半期比+5.2%の配当成長率となっています。

配当金支払日は4月20日です。
(※配当金の権利取得日は2月22日)


hsbc20160409


HSBCの株価は、世界的に下落を続ける銀行株の流れに逆らえずに軟調に推移しているため、配当利回りは約8%と高配当利回りになっています。

しかしながら、下記のウォール・ストリート・ジャーナルの記事で書かれているとおり、今のところ減配の可能性は低そうです。


英HSBC、配当利回りの謎を解く
2016 年 2 月 23 日 17:51 JST

 片手で拍手するとどんな音がするか。このような禅問答(公案)は悟りを開くためのものだ。英金融大手HSBCホールディングスは同社自体が公案で、心の平安を得るどころか投資家を悩ませている。

 問題はこうだ。HSBCが22日発表した2015年12月期決算は、収入の減少を経費削減努力で補えず減益となり、再び投資家を失望させた。だが自己資本比率は改善し、通期配当を引き上げた。インドネシア、中東、北米での石油・ガス関連融資の不良債権で5億ドルの損失を計上したにもかかわらずだ。

 競合他社と同様にHSBCの株価も年初来で20%近く下落している。しかしHSBCが際立つのは株価下落で2016年の配当利回りが8.3%に達していることだ。これは欧州勢で最も近い水準のスウェーデンのノルディア銀行より1%高い。

 明らかに投資家はHSBCが配当を維持できないのではないかと疑っている。だが実は、成長見通しが悪化すればするほど、同社が株主還元をさらに強化する可能性は高まる。

 鍵を握るのはバランスシートの圧縮だ。これで自己資本の必要性が低くなる。HSBCは昨年、リスク加重資産を1240億ドル減らし、17年末までの目標額(2750億ドル)のほぼ半分をクリアした。当初想定されていたペースより遅いものの、中国を中心とする利益率の高い事業に約1500億ドルを戻すことができると見込んでいる。

 しかし戻せる資産が減れば減るほど、資本に余裕ができる。もちろん、何かで莫大(ばくだい)な損失が発生したら、この論理は成り立たないかもしれない。だがHSBCが前回減配したのは、米国で提供した巨額のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅ローン)によって金融危機に巻き込まれた後だった。

 同社は、今はこのようなエクスポージャー(投融資残高)はないと断言している。例えば、世界の石油・ガス関連の融資総額は290億ドルにすぎない。

 しかし、たとえ配当が良くても、同社はさまざまな問題を抱えており、バランスシートの圧縮後にこれらが明るみに出る可能性がある。昨年の収入は14年の5%減に続いて2.5%減少した。一方で経費抑制に苦しみ、昨年の株主資本利益率(ROE)は7.2%にとどまった。

 従業員の賃上げ凍結は、経営陣のコスト計画に疑念を抱かせるかもしれない。また、アジアでの有力者の親族採用問題で同社も調査を受けているとのニュースは、さらなる罰金が科されることへの不安を増幅させる。

 HSBCは経費削減によってROEを高められると主張しているが、ROEは数年前から緩やかに低下している。この約束を果たせない状況が続けば、ゆくゆくは配当金をむしばむことになる。

 ただ、向こう2〜3年の配当については十分な裏付けがありそうなことからすると、予想PBR(株価純資産倍率)が0.675倍という株価水準は低過ぎ、利回りは高過ぎるように見える。

http://jp.wsj.com/articles/SB10272610103318793334204581558174199620048より一部抜粋)