こんばんは。紅の鹿です。
お盆休みも残すところあとわずか。
時間が過ぎるのはあっという間ですね。


さて、お盆休みを締めくくるべく、昨日に書き始めた「ゲンキーの株式は買いどきか否か!?」の記事の続き(完結編)を書きます。

初めて当記事を目にされた方は、まずすぐ下にあるリンクをたどって過去記事を読まれることをおススメします。

※ブログ過去記事「ゲンキーの株式は買いどきか否か!?(Part1:会社紹介編)」は、こちら↓
 
http://cervorosso.blog.jp/archives/1007741858.html

※ブログ過去記事「ゲンキーの株式は買いどきか否か!?(Part2:ゲンキーネット編)」は、こちら↓
 http://cervorosso.blog.jp/archives/1007773330.html





〔Part3: 完結編〕


これまでに会社紹介編およびゲンキーネット編で、ゲンキーの次の3つの特徴・強みについて書きました。
(1) G-PRICEを中心としたディスカウント路線の徹底
(2) 富士パールネックレス作戦
(3) 100%子会社のゲンキーネット



今回の完結編では、ゲンキーの今後の成長ストーリーについて焦点を当てます。

そのためには、ゲンキーの今期(2015年6月期)からの3か年の中期経営計画が重要な分析要素となります。


まずはじめに、次の2つの新聞の記事の一部を紹介します。

(1) 「2014年7月25日の福井新聞」
  (以後、オレンジ色の蛍光ペンを塗っている箇所は上記の記事からの抜粋になります。)
(2) 「2014年8月6日の日経MJ」
  (以後、黄色の蛍光ペンを塗っている箇所は上記の記事からの抜粋になります。)



・ドラッグストアのゲンキーは、今期(2015年6月期)から3カ年の中期経営計画をまとめた。岐阜県と愛知県に集中出店し、最終年度に200店舗体制を整える。前期末時点の店舗数は98店。今期から3年間で30店、35店、50店と、計115店を出店する計画だ。現在店舗がある福井、石川、岐阜、愛知から出店範囲を広げず、全体の約8割を岐阜、愛知の2県に出す。

→会社紹介編で取り上げた「富士パールネックレス作戦」の一環ですね。今期から新規出店を急加速し、3年で約2倍となる200店舗体制を目指します。ドミナント出店を得意とするチェーン店は多いですが、ゲンキーはそれらの会社を圧倒するほどの一極集中型のドミナント出店をする(=各県で売上高シェア1位を取るまでドミナント出店を続ける)会社です。ここまでドミナント出店を徹底する会社は非常に珍しいですね。

→会社紹介編で書きましたが、藤永社長が「富士パールネックレス作戦」を完遂するときには、1,000店舗体制になってると答えているので、3年後に200店舗体制になったとしてもまだ作戦の序盤戦と言えますね(笑) まだまだ出店予定地(=攻め入る土地)が大量に残っているため、新規出店を主体としたゲンキーの業績拡大は2018年以降も続いていくでしょう。


・連結売上高を前期比で81%増の1,050億円、営業利益を同3倍超の60億円とする目標を掲げた。

→株主から言わせていただければ、文句なしの素晴らしい3か年計画です。のちほど詳細に分析しますが、この数値目標が達成されたとき、ゲンキーの株価は大化けします。


・一人暮らし世帯の増加などを受け「小商圏化、小型化が必須」(藤永賢一社長)として、これまでよりも売り場の小さな店を標準とする考えを改めて示した。

・売り場面積約990平方メートル(300坪)規模で総菜売り場を設けた新タイプの中型店を、2015年から出店する方針を明らかにした。新しいタイプの中型店は「NEWレギュラー店」と位置付け、共働き、老齢、単身の各世帯を主なターゲットに、自社で選定した総菜売り場を設け、従来と異なる陳列、レイアウトにする。商圏人口は約7千人と設定。福井、石川、岐阜、愛知の4県の住宅地やその周辺に今後3年で、約100店を新規出店する計画。計画通りに出店が進めば、同業他社だけでなくコンビニエンスストアとの競合も避けられない。

・同社は今年6月から福井県内4店を含む5店舗で試験的に総菜売り場を設けており、新中型店の展開と合わせて総菜売り場の全店展開も進めていく。常見武史総務部長は新型中型店について「今後の多店舗高速出店を見据えた戦略の一つ。集客と収益を確保できる店を目指したい」と話している。

→会社紹介編で少しだけ触れましたが、今後、コンビニがライバルとなる理由が上記の文章を読めば理解できると思います。この新中型店は、ターゲットや商圏が重なるコンビニとの競合は避けられません。商品の価格面だけをみれば低価格路線のゲンキーがコンビニより有利ですが、はたして勝負の行方は・・・


・大衆薬のネット販売も強化する。サプリメントや大衆薬のプライベートブランド(PB=自主企画)について、1つの商品ごとに自社サイトを設け販売する。第1弾として今月中にも青魚などに含まれる成分を配合したサプリ専用の販売サイトを設ける。

→ゲンキーネット編で取り上げたゲンキーネットのことです。今年に入ってから急成長をみせているゲンキーネットに手応えを感じたからでしょうか、より一層ゲンキーネットを強化し、さらなる成長を目指すとのこと。また、相乗効果で実店舗の店頭での販売増にもつなげたいと考えているようです。




ここまで読んで、ゲンキーの成長ストーリーについてどのように感じましたか。

いろいろ思うところはあるでしょう。


紅の鹿が、この中で一番重要だと考えるのは、3か年の中期経営計画が達成できるか否かです。


達成できた場合について分析してみましょう。

3年後の営業利益は60億円。
先月確定した前期(2014年6月期)の営業利益は19億円です。

よって、単純計算した今後3年間の成長率は47%になります。
(※計算式: 19億円×1.47(1年目)×1.47(2年目)×1.47(3年目)=60億円)

年率47%という驚異的な成長率ですね。

PER11.86の会社が年率47%の成長!!
(※急成長するインターネット業界でビジネスを手がけている高PERの会社の中でも、年率47%という高成長を計画している会社はめったに見かけません。)

また、営業利益が60億円となる3年後のEPSは1,052円となります。
現在(8月15日終値)と同じPER11.86であれば、株価は12,476円になりますね。
(※計算式: 1,052円×11.86=12,476)

現在の株価(8月15日終値)は4,995円のため、株価は3年で約2.5倍になります。

さらに高い成長性が株式市場で評価されて、同業他社のスギホールディングス(PER21.6)、サンドラッグ(PER18.2)、コスモス薬品(PER25.9倍)と同程度のPER20.0まで評価された場合の株価は21,040円になりますね。
(※計算式: 1,052円×20.0=21,040)

現在の株価(8月15日終値)は4,995円のため、株価は3年で約4.2倍になります。



非常に魅力的な数字が踊っていますよね!(笑)
すばらしい!
※中期経営計画より上ブレして着地したら、さらに株価は上がります♪


紅の鹿は、上記の3か年の中期経営計画を達成したときの株価大化けに期待して、ゲンキーの株式を購入しました。
(※堅実な経営をモットーとするブロンコビリーやトレジャー・ファクトリーではここまでの株価上昇は期待できにくいため、売却してゲンキーに資金を集中させました。)




ところで、ゲンキーの当期(2015年6月期)の配当性向は11.9%と低いため、配当利回りが1.0%しかありません。
(※計算式: 年間株式配当金50円×100株÷株価4,995円)

同業他社のスギホールディングス(配当性向21.1%)、サンドラッグ(配当性向20.6%)と同程度の配当性向21%まで引き上げられた場合に、配当利回りは1.76%に上昇します。

また、現在高値圏にある株価が株式分割により3,000円未満に下がれば、株主優待制度で年間6,000円分の自社商品券(または自社オリジナル商品詰合せ)がもらえるため、優待利回りは2.0%以上となります。(※株式分割後も優待取得条件が変更なしの場合)

よって、当期中に配当性向の引き上げと株式分割が行われれば、優待と配当を加算した総合利回りは4.0%前後になり、なかなかの高利回りとなります。株式市場が一時的にリスクオフモードになったときの株価下落の下支え効果を発揮してくれるでしょう。そもそもPERが低いため株価はあまり下がらないかもしれませんが。

さらに、もし3年後に営業利益60億円を達成すると、配当性向11.9%の場合には、年間株式配当金は現在の2.5倍の150円となり、配当性向の引き上げがなくても配当利回りは3.00%に上昇します。配当性向が同業他社と同程度の21%まで引き上げられていたら、配当利回りは5.28%になります。優待利回り2.0%以上を加算した総合利回りは7.5%前後になりますね。




さて、ここまで良いことばかりを書きましたが、中期経営計画が未達となるリスクは残っています。

特に、同業他社だけでなくコンビニとの全面対決となる新中型店の動向が、これからのゲンキーの業績に大きな影響を及ぼすでしょう。

そのために、当然、リスク管理は必要です。

紅の鹿は、会社が毎月発表する月次概況(月次の売上実績)に注意を払いながら、株式を保有しつづけるのか、一部を売却してウェイトを落とすのか、それとも全株売却して一時撤退するのかを決める考えです。





長くなりましたが、そろそろまとめに入ります。


消費税増税後において、ゲンキーの低価格路線は消費者より一定の評価を得ていて、同社の売上は好調に推移しています。

また、インターネット通販子会社のゲンキーネットが、楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー受賞や薬事法改正を追い風に急成長中。

そして、新規出店を主体とした成長ストーリーがこれからも続いていくゲンキーは、中長期保有するのに適した魅力的な会社(=投資先)であるといえるでしょう。





「今、ゲンキーの株式は買いどきか否か!?」

答え合わせは中期経営計画の結果が判明する3年後に。

なお、くれぐれも株式投資は自己責任でお願いします。