突然ですが、「富士パールネックレス作戦」をご存知ですか。

時は19××年までさかのぼります。
某人物が立案し、秘密裏に進められてた「富士パールネックレス作戦」。
この作戦は、2014年になった今も遂行されています。


紅の鹿は、今回の記事で「富士パールネックレス作戦」の全貌を明らかにします。


この記事を読み終えたあなたは、驚くべき真相を知り、驚愕することになるでしょう!(笑)

心の準備ができた方から、このまま続きをお読みください。





・・・閑話休題。



さて意味深なオープニングで始まりました当記事ですが、今回は、紅の鹿のポートフォリオの第3位を占めているゲンキーの会社紹介と分析をしてみたいと思います。

まずはじめにゲンキーのことをご存知ない方のために、ゲンキーの会社紹介から始めます。
(※なお、以下の記事には紅の鹿の主観が大いに入っていることをあらかじめご理解ください。)




〔Part1: 会社紹介編〕


ゲンキーは、福井県が地盤で、福井県と中部圏を中心にディスカウントドラッグストアを展開しているドラッグストアチェーンです。

店舗数は、メガドラッグストア85店舗、ドラッグストア13店舗の合計98店舗(2014年6月末時点)。

売上高の過半数(53%)を食品が占めていて食品比率が高く、かつディスカウント色が強い会社です。


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東証1部上場。時価総額約173億円。株価4,995円(8月15日終値)。PER11.86(※楽天証券より抜粋)。



ところで、ゲンキーは、実は株主優待好きの投資家の間では非常に有名な会社です。

ご存知の方も多いと思いますが、

ゲンキーは、東証1部に上場する前に太っ腹な株主優待を新設し、晴れて東証1部に上場できた後に株主優待を廃止して、優待投資家の大ブーイングを受けました。
さらに同時期にポイントカードを廃止したことがきっかけとなり、お客さんが他店舗に流れて業績が悪化。

その結果、同社の株を手放す株主が増加し、一時は東証1部上場基準の株主数2,200人割れ寸前まで株主が減りました。

さすがにこのままではまずいと考えたのか、廃止した株主優待を復活させ、廃止したポイントカードも復活させましたが、支離滅裂な行動が目立ちました。


・・・このようにいろいろと拙い面があった会社ですが、最近は月次売上が好調に推移して業績は回復基調です。

そして、当期(2015年6月期)は過去最高益更新が見込まれています




次に、同社の特徴・強みに焦点を当ててみます。


<特徴・強み>

(1) G-PRICEを中心としたディスカウント路線の徹底
(2) 富士パールネックレス作戦
(3) 100%子会社のゲンキーネット


それではひとつずつ詳しく見ていきましょう。
※すでにご存じの方は読み飛ばしていただいてかまいません。



(1) G-PRICEを中心としたディスカウント路線の徹底

ゲンキーの自社開発プライベートブランド商品群であるG-PRICEを中心に多くの商品を、消費者が”お買い得”と感じる価格で販売しています。さらにはポイント還元も大盤振る舞い。

そもそも、ゲンキーは、「日本の物価を3分の1にする」ために創業者の藤永賢一社長が立ち上げた会社です。

世界的に高い日本の物価を”3分の1”にするという、小売業を通じた新しい形の社会貢献を目標としています。
よって、徹底したディスカウント路線を進めることは必然なのです。


現在の日本は、消費税増税、アベノミクスを起点とした株高などにより消費の2極化が進んでいます。
そのため、食料品、日用品をできるだけ安く買いたいニーズが、これまで以上に顕在化してきました。


ゲンキーの最新の月次概況(7月度)には、「従前より推し進めているディスカウント路線が奏功し、G-PRICEを中心としたプライベート商品の売上高は、全体に対して10%超で堅調に推移しました。消費税増税後において、当社の低価格訴求はお客様より一定の評価をいただいているのではないかと判断しております。」と書かれており、会社側が現在のディスカウント路線に手応えを掴んでいるように感じられます。


実際に、7月は全社月次売上前年同月比+15.4%を記録していて、会社計画(第2四半期累計)の前年同期比+13.9%を+1.5%上回る好発進となっています。




少し余談になりますが、紅の鹿が上記の会社理念をはじめて知ったときに、1960年代以降に、日本に流通革命を起こした中内功氏率いるダイエーが思い起こされました。

ダイエーを彷彿させる会社であると。

商品を安く消費者に提供することに執念を燃やした中内功氏。

そして中内功氏率いるダイエー亡き今、第2次流通革命を起こす途上にいる会社が、「日本の物価を3分の1にする」ことを目標としている藤永社長率いるゲンキーと言ってもよいかもしれませんね!(爆)




(2) 富士パールネックレス作戦

お待たせしました。
当記事の冒頭で取り上げた「富士パールネックレス作戦」が登場しました。


「富士パールネックレス作戦」とは何なのか。


以下の東証1部に鞍替え上場したときの藤永社長の言葉、マイナビ2016年の会社紹介記事を読んでいただければ理解していただけると思います。


・(※インタビューアー)「1部上場を果たしましたが、今後の計画は?」

・まずは(中部圏での)『富士パールネックレス作戦』。十年前からの構想で、富士山周辺の各県に出店していく。各県でシェア一位になりながら、計一千店程度の出店を達成したい。社員一同、これから本番と考えている。

(※上記、黄色の蛍光ペンを塗っている箇所は、2011年6月8日の日刊県民福井(中日新聞)の記事から抜粋。)


・富士山を取り囲み、ネックレスをかけるように福井・岐阜県から東海圏に進出するビジョンがある。店舗が増えれば人員も必要だ。岐阜エリア100名という画期的な募集人数に企業の勢いと未来を見ることができる。ゲンキーは自ら考え新しいゲンキーを創りだす社員で溢れている。

(※上記、オレンジの蛍光ペンを塗っている箇所は、マイナビ2016年の会社紹介記事から抜粋。)



一言で言い換えれば、富士山を取り囲んでいる地域へのドミナント出店ですね。

ドミナント出店することで、経営効率を高めています

現在は、福井県に次ぎ、岐阜県でも売り上げシェアNo.1を目指しているところです。



図で表すと次のとおりです。


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 (※同社の2005年12月期中間決算説明資料から抜粋。)




またまた余談になりますが、紅の鹿が「富士パールネックレス作戦」をはじめて知ったときに、1970年代に、「首都圏レインボー作戦」を実行に移した中内功氏率いるダイエーが思い起こされました。

「首都圏レインボー作戦」は、関西を地盤としていたダイエーが首都圏へ本格進出する際に立案した店舗戦略です。


・基本的には都心から30キロ、50キロ圏を今後における人口の増加地帯とみて、その地域の消費者が必要とするものをいつでも供給できる店舗をつくる。虹のように半円状で広げていく。いわばレインボー作戦である。

・首都圏には、北千住店、赤羽店、立川店、八王子店、上大岡店、戸塚店、横浜西口店、千葉店、木更津店など、都心をまさに虹のようにしてとりかこんだ店舗群が張りついた。

(※上記、黄色の蛍光ペンを塗っている箇所は、佐野眞一著書「完本 カリスマ(上) 中内功とダイエーの『戦後』」から抜粋。)


「首都圏レインボー作戦」は、ライバルである西友、長崎屋、イトーヨーカ堂との全面戦争を意味していました。



話を元に戻しますが、

ゲンキーが「富士パールネックレス作戦」を完遂するためには、岐阜県が地盤の「中部薬品」(※店舗名Vドラッグ)、石川県が地盤の「クスリのアオキ」、愛知県が地盤の「スギ薬局」、静岡県が地盤の「高田薬局」などと全面戦争になります。

さらには、それらの地域にあるコンビニが新たなライバルになろうとしています。(※コンビニがライバルとなる理由は、後述します。)


「富士パールネックレス作戦」の成否が、今後の同社の行方に大きな影響を与えることは間違いないでしょう。




(3) 100%子会社のゲンキーネット


・・・中途半端なところですが、ゲンキーネットの説明が
長くなりそうなため、次回へ続きます。

※続きの「ゲンキーネット編」はこちら↓
http://cervorosso.blog.jp/archives/1007773330.html