どーも、紅の鹿です。


さて、本日は、4月20日に当ブログで取り上げた「いきなりステーキ」年内30店舗出店で話題のペッパーフードサービスについて再度分析してみます。

※4月20日のブログ過去記事は、こちら↓
http://cervorosso.blog.jp/archives/1001928341.html



4月20日時点の株価は1,948円で、本日(6月8日)の株価は1,789円。前回取り上げたときから株価は▲8.2%下落しています。前回の記事を読んでペッパーフードに興味を持ち、株を買われた方(もしかしたら一人もいないかもしれませんが・・・)にはご迷惑をおかけしております。しかし、できればまだその株は売らないでいただきたい。その理由をこれから書いていきます



その前にひとつ反省を。

4月20日の記事で、

「会社予想及び四季報予想の2014年12月期EPSは113円、4月18日終値換算のPERは17.51。PERを見るかぎり、割高でもなく割安でもなくちょうど妥当なところかなと思います。」

と書きました。


しかしながら、ペッパーフードサービスの今期(2014年12月期)EPSは、過去の業績赤字の繰越欠損金により法人税支払が減っている関係でかさ上げされている状態になっています。よって、納税が復活した場合(※計算上、法人税負担割合を40%とする。)で計算すると、今期EPSは83.6円、4月20日終値換算のPERは23.3となり、少し割高な水準だったのです。(6月7日終値換算のPERは21.4)

「いきなりステーキ」という好材料はあるものの、それがどのくらい会社の業績に貢献するかまだわからないという不明瞭な状況で、PER20.0超えの会社の株を買うのは少し勇気がいると思います。




それではそろそろ本題へ。

前回の記事を書いたときから時間が経過し、いろいろとデータが揃ってきましたので、より具体的に分析していきましょう。(※なお、以下の分析は紅の鹿の主観が入っていることをあらかじめご理解ください。)




まず、6月3日の日経MJに興味深い広告が載っていました。


2014-06-07-21-13-57


これは、「いきなりステーキ」のフランチャイズ加盟店募集開始をお知らせする新聞広告です。
(ちょっと見ずらくてすみません。きちんと見たい方は日経MJを見てくださいね。)

実はこの広告の中に非常に気になる数字が載っています。
ちょっと抜粋してみましょう。

・年内に30店舗の出店をめざしています(現在9店舗内定)
・事業説明会開催 日時:6月12日(木) 内容:盛業の秘密公開
・(加盟条件)加盟金 500万円、
ロイヤルティ 売上の5%
・標準店舗は20坪(66㎡)/30立ち席
・20坪(66㎡)/32立ち席で、月商2,945万円(銀座店・2014年4月実績)
・13.5坪(46㎡)/26立ち席で、月商1,525万円(吾妻橋店・2014年4月実績)



いや~、かなり具体的な数字がでてきていますね。

ここまでおおっぴらにしてもいいんでしょうか?
(川平慈英風に・・・)いいんです!!(笑)


この数字を使って、ペッパーフードサービスの来期(2015年12月期)の業績に焦点を当てて分析していきます。




まず、誰もが気になっている「いきなりステーキ」の1店舗当たりの経常利益がいくらになるのかを推測します。


日経MJの広告によるとフランチャイズチェーンのロイヤリティーは売上高の5%

よって、フランチャイズが1店舗増えることでペッパーフードが得られる1年間の経常利益は次のとおりとなります。

・銀座店/32立ち席(旗艦店): 2,945万円×(ロイヤリティー)5%×12か月=1,767万円
・吾妻橋店/26立ち席(小型店): 1,525万円×(ロイヤリティー)5%×12か月=915万円
・標準店/30立ち席: ???

 ※17日オープンの渋谷桜ヶ丘店は立ち席30席の店舗のため標準店といえます。


ポイントはフランチャイズの標準店の経常利益がどのくらいになるか。

来年は少しブームが落ち着く(※立ち食い業態の「俺のフレンチ」「俺のイタリアン」がオープンから1年以上経っても繁盛していることから、いきなりステーキの人気が急激に落ちることは考えにくいが・・・)と予想して、標準店1店舗当たりの利益を小型店の吾妻橋店より約1割多い年間1,000万円と推定します。

・標準店/30立ち席: 1,000万円

旗艦店と小型店を足して平均した数字は最低でも標準店並みになるはずなので、
フランチャイズのいきなりステーキ1店舗当たりの年間経常利益は1,000万円にはなるでしょう。


一方、直営店の経常利益は、はっきりとした資料がないためがどのくらいであるのかはわかりませんが、今回はフランチャイズ標準店と同じ売上高の5%と仮定します。(おそらくもう少し良いとは思いますが・・・)


以上により、いきなりステーキ30店舗の来期の年間経常利益は、

1,000万円×30店舗=3億円になります。


さらに、今期(2014年12月期)出店計画をみてみます。

2014-06-07-22-16-07

  (※2013年12月期決算説明会資料より抜粋)

ちょっと画像は見にくいですが、国内の路面店の出店計画は直営1店舗のみとなっており、これは1月25日に開店した「いきなりステーキ」2号店のことでしょう。

そのため、年内30店舗出店のうち昨年12月にオープンした1号店と1月25日にオープンした2号店を除いた28店舗は今期(2014年12月期)の業績予想に含まれていないと考えられます。

よって、1,000万円×28店舗=2億8,000万円が来期に上乗せされます。(※上乗せA)




次にペッパーランチの海外事業に焦点を当てます。

2014-06-08-09-06-14

(ペッパーランチの海外事業)

・前期末の店舗数: 164店舗
・前期の売上高: 2億7,400万円
・前期の営業利益: 2億4,100万円

今期末の店舗数は、203店舗(=164店舗+今期出店予定数39店舗)で、今期の店舗数の増減は前期比23.8%増となるため、今期の売上高と営業利益(推定)は次のとおりになります。

・今期の売上高(推定): 2億7,400万円×1.238=3億3921万円
・今期の営業利益(推定): 2億4,100万円×1.238=2億9,836万円

よって、今期のペッパーランチ海外事業の利益は前期より5,736万円増加すると考えられます。

ペッパーランチの海外事業は毎期順調に拡大していることから、来期も今期並みの増加が見込めると推定すると、5,736万円が来期に上乗せされます。(※上乗せB)



最後に、来期のいきなりステーキの出店を今期と同程度の30店舗と仮定すると、1,000万円×30店舗×50%(※たとえば2月オープンの場合は11か月分、11月オープンの場合は2か月分のみの利益寄与となるため平均して6か月分となる50%で計算)=1億5,000万円が来期に上乗せされます。(※上乗せC)




長くなりましたのでそろそろまとめに入ります。


今期(2014年12月期)の経常利益予想は4億100万円のため、その数字に上記の上乗せA、B、Cを加算した来期(2015年12月期)の経常利益(推定)は次のとおり。


4億100万円+2億8,000万円(※上乗せA)+5,736万円(※上乗せB)+1億5,000万円(※上乗せC)

= 8億8,836万円



来期は税負担が正常化するため、来期の法人税負担率を40%とすると、来期税引後利益は8億8,836万円×(1-0.4)=5億3,301万円となります。来期EPSは185.24になります。

成長力のある外食チェーンとしてPER17.0が妥当な水準であると考えると、来期の株価はEPS185.24×PER17.0=3,150円となります。


ただ、これはあくまでも最低ラインでしょう。

なぜなら、今回考慮していないプラス要素として

今期及び来期の国内のペッパーランチ路面店の新規出店(※今月2日に5年ぶりに新店出店済み。今後も出店を進めていく予定)により得られる利益
来期の国内のショッピングセンターへの新規出店(ペッパーランチ、牛たん仙台なとりなど)により得られる利益

があるからです。


身も蓋もないですが、上記のプラス要素を加味すると、来期の経常利益は10億円に届く可能性も十分考えられます。
(※経常利益10億円でPER17.0のときの株価は3,545円)


よって、来年のペッパーフードサービスの株価は、

3,150円~3,545円

が適当であると予想します。



なお、マイナス要素としては、
・いきなりステーキの出店未達
・公募増資によるEPS希薄化(※出店費用の調達ができるため中長期的にはプラス要素ですが、来期EPSに対してはマイナス要素)
を挙げることができます。



最後に不確定要素になりますが、年内にTPP日米合意(米国産牛肉関税引き下げ)に至れば原材料費の減少(=利益増加)につながります。さらに来月に米国に初出店する「いきなりステーキ」のニューヨーク店が人気になれば、ニューヨーク店の利益が加算されると同時に米国2号店以降の出店が現実味を帯び、さらに上積みが期待できます。


ニューヨーク出店は、一瀬社長の長年の夢です。

Xデーは、7月です。開店を迎え、マンハッタンに行列ができたら私の感動は極致に達するでしょう。人は感動が好きです。感動のない人生はつまらないです。感動の種を蒔かなければ、その日が訪れることはないのです。


2014-04-22-22-11-38

  (※同社の社内報より一部抜粋)


紅の鹿は、一瀬社長の夢に乗っかってみよう、そして株主として感動の瞬間に立ち会いたいという思いでペッパーフードサービスの株式を保有しています。




「今、ペッパーフードサービスは買いどきか否か!?」

答え合わせは1年後に。

なお、くれぐれも株式投資は自己責任でお願いします。